言語聴覚学科
言語聴覚士とは
言語聴覚士とは「話す」、「聞く」といったコミュニケーションに関する障がいや摂食、嚥下などの障がいに対して専門的な治療・訓練を行うことで、その方が自分らしく生活できるよう支援するリハビリテーションのスペシャリストです。「ことば」は人間の営みを支える大切な手段であり、その「ことば」に不自由さを抱える人たちが増えている今、言語聴覚士には大きな期待が寄せられています。
言語聴覚士
学科概要
取得資格 | 言語聴覚士国家試験受験資格 卒業により専門士 |
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入学定員 | 35名(35名×1クラス) |
修業年限 | 2年間 |
入学資格 | 4年制大学卒業(学部・専攻は問わない) |
その他 | 昼間 |
言語聴覚学科
言語聴覚学科の特徴
現場が求める言語聴覚士の育成 | 臨床の現場では「高次脳機能障害」や「嚥下障害」にも十分こたえられる言語聴覚士が求められています。医療・福祉の現場から要請の高いこれらの領域に関する授業時間を通常の2倍に設定するとともに、これらに特化した実習を3週間実施していることが、現場から求められるスペシャリストの育成につながっています。 |
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カリキュラム
専門基礎分野(56単位 840時間) | 医学総論、解剖学、生理学、病理学、内科学、小児科学、精神医学、リハビリテーション医学、耳鼻咽喉科学、臨床神経学、形成外科学、臨床歯科医学・口腔外科学、呼吸発声発語系の構造・機能・病態、聴覚系の構造・機能・病態、神経系の構造・機能・病態、生涯発達心理学、学習認知心理学、臨床心理学、心理測定法、言語学Ⅰ、言語学Ⅱ、音声学、音響学、聴覚心理学、言語発達学、社会保障制度、リハビリテーション概論、医療福祉教育・関係法規、チーム医療学 |
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専門分野(44単位 1440時間) | 言語聴覚障害概論、言語聴覚障害診断学、失語症Ⅰ、失語症Ⅱ、高次脳機能障害Ⅰ、高次脳機能障害Ⅱ、言語発達障害Ⅰ(脳性麻痺、学習障害含)、言語発達障害Ⅱ、音声障害、構音障害Ⅰ(運動障害性Ⅰ)、構音障害Ⅱ(運動障害性Ⅱ)、構音障害Ⅲ(器質性)、構音障害Ⅳ(機能性)、吃音、嚥下障害Ⅰ、嚥下障害Ⅱ、小児聴覚障害(聴力検査含)、成人聴覚障害Ⅰ(聴力検査含)、成人聴覚障害Ⅱ、補聴器・人工内耳、臨床実習Ⅰ(評価実習)、臨床実習Ⅱ(総合臨床実習) |
言語聴覚学科 1学年時間割例(2021年度) | |||||
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | |
1限目 (9:00〜10:30) |
高次脳機能障害Ⅰ | 音声学 | 高次脳機能障害Ⅰ | 言語聴覚障害概論 | 解剖学 |
2限目 (10:40〜12:10) |
聴覚系の構造・機能・病態 | 音声学 | 医学総論 | 言語聴覚障害概論 | 解剖学 |
昼休み | |||||
3限目 (13:00〜14:30) |
言語発達障害Ⅰ(脳性麻痺、学習障害含む) | 音声学 | 音響学 | 言語発達学 | 臨床神経学 |
4限目 (14:40〜16:10) |
言語発達障害Ⅰ(脳性麻痺、学習障害含む) | 小児科学 | 音響学 | 生涯発達心理学 | 臨床神経学 |
voice
在校生
前田 愛
言語聴覚学科/立教大学文学部/2017年入学
大学院で教育学を専攻している時、「重度・重複障害のある子どもたちの社会参加」を研究テーマとして、教育に何ができるのかを考えてきました。そこで直面したことは、重い障害のある子どもたちが、その容姿や行動、特に言葉に困難を抱えていることで、人間性そのものを否定されることが多くあるという現実でした。その現実に心を動かされ、言葉に困難を抱える人々のコミュニケーションをサポートできるようになりたいと考え、言語聴覚士を志しました。患者様とご家族の人生に対して、誠実に向き合い、その方たちの「生きていく」を支援できるような言語聴覚士になりたいです。
卒業生
生路 里美
言語聴覚士/玉川大学農学部出身/2015年卒業
言語聴覚士との出会いは家族が入院したことでした。兼ねてから人の役に立っていると実感できるような仕事をしたいと考えいたこともあり、実際にリハビリの現場を見学したとき、これだという気持ちになりました。大学卒業から築いてきたキャリアを終わらせて、専門学校に入学するという決断をするまでにずいぶんと迷いもありましたが、今では患者様やご家族の笑顔や近況を知らせるお便りにやりがいを感じながら働いています。様々な障害を抱えた患者様がいらっしゃいますが、これからも患者様に寄り添いながら勉強と経験を積んでいきたいと思います。